アクションプランの立案 ① をまだお読みでない方は、まずはコチラからご覧ください。
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その③ 計画は4ヶ月タームで立てる
計画を立てる期間ですが、これまで「1年間」、「半年」、「3ヶ月」と様々なパターンを現場で試してきましたが、
現時点では「4ヶ月」が最適な期間設定だなと感じています。
「1年間」や「半年」は、その期間が長すぎ、いつの間にか計画表を見ることがなくなってしまいました。
「そういえば、随分前にそんなのを作ったね〜」
というセリフを何度聞いたか分かりません。
やりなれていないことを習慣化するのは本当に大変なことで、無意識レベルで習慣化するには、
それに触れる機会を作っておく「仕組み」が必要だということを学びました。
そこで、期間を短くすればいいだろうと思い、「3ヶ月」にしてみましたが、今度は短すぎました。
例えば12月に翌年1月〜3月の計画を立てるとします。
すると12月は立案の月になります。1月〜2月に計画を実行して3月には4月〜6月の計画を立てることになり、
12ヶ月の中の4ヶ月を立案に取られてしまうことになります。
そうすると、実行に充てる時間が自ずと減ってしまい、実行のための計画という目的が、
計画を立てることそのものが目的になってしまうという本末転倒なことになっていきました。
そうした失敗経験も通して行き着いた最適な期間設定が「4ヶ月」です。
その④ 計画を立てる手順
では、実際に計画を立てる手順をご紹介しましょう(弊社では計画のことを「アクションプラン」と呼んでいます。
以下「アクションプラン」とします)
【1】 アクションプラン「立案シート」でアイデアをいっぱい出す。
院内ミーティングなどを使い、スタッフさん一人一人にこのシートと付箋紙を一冊配布し、
それぞれの項目について、5分ずつの時間を取り、付箋1枚につき1アイデアを自由に書いてもらいます。
一人が各5つのアイデアを書いたとすると、6項目で合計30個のアイデアが約30分の時間で出てくることになります。
スタッフ数が10名だとすると、実に300ものアイデアが出ることになります。
ただ、普段からアイデアを出すことに慣れていない医院の場合は、そんなに書けないスタッフさんも出てきます。
少しでもアイデアが出てくる可能性を高めるための3つのポイントがこのシートには盛り込まれています。
「その1 時間、人手、手間、お金などの問題を考えない」
人はアイデアを考えると同時にそれが出来ない理由も思いつく生き物です。
「患者向けイベントをやってみてはどうだろう?」
→(いや、そうするとそこへの準備の時間がかなり取られるな・・・、スタッフの理解も得られるかどうか・・・今のうちでは無理だな)
→アイデアとして書かない。というパターンになります。
そんな心理を前提にした時、シートを書いてもらう前に、時間や人手、
手間やお金といった問題はまずは考えずに自由にアイデアを書いて欲しいと伝えましょう。
もちろん、最終的にはそれらの問題は考えないといけませんが、アイデアを出す段階で制限を加えるメリットは何もありません。
もっと言えば、それらの問題をクリアしたアイデアはトキメクことのないありきたりなルーティンワークレベルのものです。
「その2 診療、対話、設備、5S、情報発信、チームワークの切り口から考えてみる」
漠然と「アイデアを考えて」といっても、抽象的すぎて浮かんでこないものです。
「診療に関することで行ったほうがいいこと、問題点はあるか?」と自分の脳に具体的な“問い”を与えることでその答えを得ることができます。
ここでは例として、「診療、対話、設備、5S、情報発信、チームワーク」の6項目にしておりますが、
医院で自由に変えていただいて構いません。
「その3 優先順位を決める」
アイデアを出す上でブレーキとなる可能性がある事として、「仕事量」があります。
例えば、アイデアを沢山出し、とても立派なアクションプランが完成しました・・・、
では、それを実行するのは誰か?というと、スタッフさんです。
自分が出したアイデアにより、自分の仕事量や責任が大きくなると考えると、
人によっては思いついたアイデアはあったとしても、それを書かないという選択をすることもありえます。
それを防ぐためには、冒頭でも触れたように「医院のキャパシティの範囲内でのアクションプランとする」ことが大切です。
ここでは、自分が出したアイデアの中から、「特に取り組んだほうが良いと思うことベスト3」として、
3つの取組みに赤丸などのチェックをつけてもらっています。
この3つの解説を事前に行うことで、アイデアを出すスイッチが入る可能性が高まります。
(立案シートと付箋を上手く使うことで、大量のアイデアが短時間で生まれます)
〜その③へ続く〜