週に一回ジムに通い始めて10年以上が経ちます。通い始めた当初は、正直しんどかったです。
体力的な疲労感に加え、仕事が溜まっている時には「仕事を中断してまでジムに行く必要があるのか?それでよいのか?」と自問し、とにかく休む理由を探していました。
そんなスタートでしたが、数年が経つと、ジムに通うこと自体はそれほど苦痛ではなくなりました。習慣になったからです。
今ではこの習慣を途切れさせないように、言い換えれば行かないことが習慣にならないようにしています。肩や腰が痛いときでもジムに行き、トレーニング自体は非常にゆるく行うこともあります。そんなときは筋トレにはなっていませんが、目的は「好習慣を切らさないこと」にあります。
人間の行動を変える上で最も大きな障壁であり、同時に最も重要な要素、それは「新しい行動を習慣にすること」です。
新しい習慣、それが筋トレやダイエットのように大なり小なり「しんどさ」や「めんどう」が伴うものであればなかなか難しいですね・・・。
逆に「楽(らく)」な新習慣はあっという間になじんでしまいます。ああ、なんと人間は弱いのか・・・。
これは患者さんへの提案でも言えます。
歯みがきが習慣になっていない方にとっては、歯みがきをするという行為自体がとても壁が高いものです。それに加え「ここがみがけていない」とか「フロスを使ってください」「フッ素入りの洗口剤を使ってください」といったアドバイスは、二重三重の壁となり、歯をみがくという行為すら習慣にならない可能性もあります。
「走る」ということを始めた方がいきなりフルマラソンを走れないのと同じように、新しいセルフケアの習慣も段階的に取り入れることがポイントです。
①最初は夜だけ歯をみがく
②朝の歯みがきを加える
③丁寧にみがく必要がある部位を知る
④フロスや歯間ブラシを使ってみる
⑤洗口剤の使用を組み入れてみる
このように段階的に新習慣を提案してみるのも一つの方法です。
また、ある医院では定期的にメインテナンスに通う習慣を既にお持ちの方に対して「体組成測定」や「血圧測定」「握力検査」など、身体の健康にもつながるサービスを提供しています。既に習慣化されていることにプラスアルファのことを加えるというのも、新しい習慣を得るための有効な手段です。
このように新しい習慣を取り入れる際には、まずは小さなステップから始めることが重要です。大きな変化を一度に求めるのではなく、少しずつ新しい行動を取り入れていくことで、無理なく習慣化することができます。これは患者さんに対するアドバイスにも適用できるアプローチです。
これからの歯科医院の役割は「お口の健康を守る」に加え「全身の健康を守る」ことであるのはご存知の通りです。皆さんにとっては全身の健康サポートという“新たな習慣”を身につけることと言えます。そこには、しんどさやめんどうさがありますが、そこにつながる「当院の一歩とは?」を考えてみましょう。