先日、昼食を摂るために、とある「定食屋」に入りました。時刻は14時前でランチタイムを少し過ぎた頃ということもあってか、お客さんはほとんどいません。
注文を済ませ待っているところに、手押し車を押した、高齢の女性が入ってきました。
歩くスピードは遅く、椅子に座るのもしんどそうです。お店の人が女性のもとに行き注文をとった後にひと言・・・
「お水はセルフサービスとなっています。」
お客はほとんどいない状況であり、見るとぼーっとしている店員も数名います。ましてや手押し車を押しているほどの方なのだから、ルール?とはいえお水くらいくんであげればいいのに・・・
そんな様子にモヤモヤしながら店内を見渡すと、今度はこう書いた貼り紙がいくつも貼ってあります。
「店内への飲食物の持ち込みは固くお断りします!」 (ビックリマーク付き)
うん、確かに。お店に飲食物を持ち込まれては困りますよね。言っていることは間違っていません。間違ってはいないのだけど、なぜかモヤモヤとした“違和感”があります・・・。
お水をセルフサービスで提供しているお店とはどんなお店だろうか?と思い浮かべてみると「フードコート」や「ファミレスのドリンクバー」などが浮かんできます。
お客さん自身に動いてもらう事で人件費などの経費を抑えることができ、結果としてリーズナブルな値段で提供できるんですね。
では、このお店はどうか?というと、値段設定は結構な値段でむしろ高いくらいでした。
“セルフサービスのお水”のお店はどこにでもあります。
“飲食物は持ち込み禁止”としているお店もどこにでもあります。
それぞれは珍しくありませんが
“暇でも水をくまない店員”が何名もいて
“持ち込み禁止の貼り紙が何枚も貼ってある”
その2つを同時に体験すると「なんかイヤだな、このお店」という違和感になるのです。
「うちは安いフードコートのように持ち込みを許すような店じゃないんだよ。でも、お水は自分でくんでね」という、一貫性のない店の声が聞こえてくるのです。
もしかすると、この2つの事は“同時”に始めた事ではないかもしれません。
忙しくて人手不足もあり、お水をセルフサービスにしたのかもしれませんし、飲食物を平気で持ち込む常識はずれのお客さんが続いたので、そんな貼り紙をしたのかもしれません。
それぞれ、その時その時に必要だから行ったことでも、それらが同時体験となることで“違和感”を感じさせてしまう事があります。 開院して長い年月が経っている医院ほど、そんな“違和感の種”がいくつも存在しているかもしれませんね。