何かにつけて「もう歳だから」と、
年齢を理由にすることこそが老けていく最大の要因と個人的には思っていますが、
そんな気合いをあざ笑うかのように、これまで経験したことのない“体の変化?”がこの歳にもなると起こるものです。
以前、美容院に行ったときのことです。
思った以上に駐車場が混んでおり、予約時間に遅れそうになった私は、
9階までの道のりをエスカレーターで駆け上がりました。
何とかギリギリ間に合い、ホッとしたのもつかの間、
着いた途端に「シャンプー台にご案内します」と、息つく暇もありません。
サロンは適切な室温に設定されているのですが、
9階まで駆け上がってきたばかりの私の額にはうっすらと汗が湧き出ています。
そのような状態の中、ビニール製のケープ(?)を体に巻き付けることで更に汗が出ます。
「倒しますね~」と頭がかなり低い位置に下がると、
三半規管の影響か、頭がクラクラとして更に汗が出る・・・。
そしてお湯で頭を洗うことで、更に更に汗が出る・・・。
汗が出る条件がこれでもか!というほど揃ったシャンプーを終えた時、
私はまるで、サウナから出てきた人のような状態でした。
そして、シャンプーの時よりも、更に大きなケープをかけられた数分後、突然異変は起こりました。
強烈な目まい、吐き気です。
完全にグロッキー状態になった私は、スタッフの方に、
「す・・・すいません・・・お水をください」
と真っ青な顔でお願いするのがやっとの状態でした。
お水とはこんなに美味しかったのか?と感動すらしながら2杯の水を飲んだ10分後、
私は驚異の回復を果たし、めでたくカットを受けることが出来ました。
専門的な知識がある訳ではありませんが、これはいわゆる「脱水症状?」と思われます。
走った、中と外の温度差、ビニール製のケープ、お湯でのシャンプー、そして緊張感。
これら、汗をかく条件が揃い、短時間で大量の汗をかいたことが原因かもしれません。
この美容院での「脱水症状」
歯科医院でも起こりそうな気がしませんか?
予約制であること、首の回りにエプロンを巻くこと、体を横に倒すこと、
そして患者さんによってはもの凄く緊張している人もいることでしょう。美容院との共通点が多くあります。
最近では「ウォーターサーバー」を待合室に設置している医院がかなり増えてきました。
“診療前においしいお水で水分補給を”
と案内ポップをつけ、積極的に水分を取っていただくと同時に、急いで来院され、息が上がっている方には、
こちらから一杯のお水をお出しする、というのも患者さんの事を考えた心配りだと思います。
人生で初めて脱水症状を経験しましたが、あれほどしんどいとは知りませんでした。
「人は水で出来ているのだ!」
と今さらながら実感した私は、それからは美容院に行く前には必ずお水を飲んで備えています。