わたくしごと、Rensaごと

主役は遅れてやってくる

Indexインデックス

    Indexインデックス

      4月から通信教育で大学での学びを始めています。
      「写真」を一から本格的に学ぶため。

      通信教育なので、基本、カリキュラムにそって課題をこなし郵送→添削→合格すれば単位取得という流れ。

      そして年間に延べ2~3週間ほどのスクーリングがあります。
      この6月はスクーリングの月で、5週のうち4週の土日を京都、東京のキャンパスで過ごしました。
      平日は仕事に全力投球、土曜日の朝は5時半に起きて6時過ぎの新幹線に乗るという1ヶ月。
      朝6時には広島にいた人間が、8時過ぎには京都にいる。

      改めてすごいと感じる。
      JRの皆さんありがとうございます。

      これだけ毎週、京都やら東京に出かけていると、感じる距離感が近くなるものです。
      金銭的な事情は置いて考えると、「通えるんじゃね?」とまで思ってしまう自分が怖い。

      芸術大学という名の通り、キャンパスには芸術家的な雰囲気の人で溢れている。
      うん、間違いなく場違いだ。

      小学校のとき、あまりにも絵が下手すぎて、

      「河辺くんは・・・う~ん・・・個性的な絵が上手ね」

      と少年の心を傷つけまいと、なんとかコメントを絞り出した担任の先生の顔が浮かぶ。
      このキャンパスにいる事実を知ったら腰を抜かすに違いない。

      スクーリングは午前9時30分から午後6時前までの授業で、半分はカメラを使った実習です。
      毎回、与えられたテーマやルールに添いつつ、自分らしさを出すことも忘れずに。
      生徒の数だけ「らしさ」があり、自分の発想では到底思いつかない表現をする人も多い。

      「この人、天才だわ・・・今のうちにサインもらっとこ」と感じる人もたくさんいます。

      これがスクーリングでしか得られないメリットの一つ。
      セミナーや講演会などもそうで、内容半分、出会い半分ですね。
      そういった場で出会った人が、仕事や人生でのキーマンになっていることが少なくありません。



      いわゆる一眼レフカメラを触りはじめて10年以上が経ちますが、このスクーリングで初めて知った機能や、間違った思い込みに気づかされる場面が何度もありました。

      例えば、写真の露出を決める要素に

      絞り、シャッタースピード、感度

      の3つがある。

      背景はボケたほうがかっこいいから開放が良いし、感度は低いほうが画質はなめらかになる。シャッタスピードも出来るだけ早い方がブレは少ない。
      これがこれまでの僕の基準だった。
      これはこれで間違ってはいないかもしれないが、正解でもない。

      写真に人生を捧げてきたオーラが全身から滲み出ている講師が開放オタクの僕にこう問う。

      「あなたが写真で表現したい世界観やメッセージはなんですか?」

      「・・・・・。」

      2018年 上半期のベストクエスチョン。



      すぐに言葉は出てこなかったが、

      「背景がボケていてブレていないことです」

      と言ってはいけないということは、本能で分かった。



      良い写真には世界観やメッセージがあると言われます。
      著名な写真家の作品を沢山見せていただいたが、今の僕のレベルではまだまだ写真の見方が分からない。

      世界観やメッセージよりも、

      この写真は何ミリのレンズなんだろう、絞りはなにかな、ライティングはどうしてる?
      という設定や技術の方に先に意識がいってしまう。

      そんな僕でも、その写真が撮られた背景や写真家の意図の解説を聞くと、全然違った写真に見えてくるから不思議です。
      1分前まで何とも思わなかった写真に感動し、圧倒されることもしばしば・・・。

      「世界観やメッセージが先で技術が後」

      この1ヶ月のスクーリングでの学びを一言で表すとこれ。



      例えば「希望」を表現したいとしたとき、

      それが表現できる構図とは?
      それが表現できる光とは?
      それが表現できる絞りは?
      それが表現できるシャッタスピードは?
      それが表現できるホワイトバランスは?

      といった自分が意図するイメージをカメラという機械を使って切り取る技術が必要となってくる。

      「世界観やメッセージが先で技術が後」

      この逆は基本ない。
      ないのだが、そんなに都合よく世界観やイメージが降ってこないことも多い。



      実習の時間は決まっている。

      「イメージが天から降りてくるまで待たれよ」

      と言えるはずもない1年生。



      そんなときは、とりあえずカメラの機能に頼ってみることにした。
      ホワイトバランスを変えると、実像で見る世界とファインダーを通して見る世界の「色」が変わる。

      色が変わると感じ方が変わる。
      美しいと感じることもあれば、気持ち悪いと感じることもある。

      なぜ美しい?
      なぜ気持ち悪い?

      そこを自分に問うていくと、世界観やメッセージが「待たせてゴメン!」と遅れてやってくることがある。



      やっと出会えた世界観と向き合い、改めて表現方法を考えていく。
      今の僕にはこのやり方のほうが合っていそうだ。

      これは仕事の世界でも同じ。
      ビジョンや目標が先で、それがあってこそのやり方である。
      分かってはいるが、出てこないときは出てこない。

      そんなときは身近なテーマで問うてみます。

      今、取り組んでいる業務内容で1つだけレベルアップさせたいとしたらなに?
      今、取り組んでいる業務内容で1つだけ手放すとしたらなに?
      日頃の感謝の気持ちを一人だけに伝えるとしたら誰に伝える?
      明日、どんな一日にしたい?
      ハンバーグが一番おいしい店はどこ?その理由は?

      問いの内容はなんでもいい。
      出てくる答えは全て自分の価値基準のはずだから。

      そんな禅問答を心の中で繰り返していると、やっとこさビジョンや目標が現れることがある。

      「主役は遅れてやってくる」

      というのはこういうことだったのか・・・。なるほど。

      何年も前に京セラドームにガンズ・アンド・ローゼズのライブを観に行ったことがあります。確か開演予定時間から2時間待った記憶がある。イライラしたし、終電にも間に合わなくなって、2万人がタクシー争奪戦を繰り広げたけど、やっぱりガンズは遅れてこないとガンズではない。

      そういうことか・・・。なるほど。

      そんなことを考えながら実習に取り組んでいた。
      どんな場面でも人生や仕事のヒントはあるものです。

      自分の未熟さを感じるのが学びの場だとすれば、伸びしろを感じるのもまた学びの場。

      スクーリング万歳。


      この記事を読んだ人は
      こんな記事も見ています

      衣食住とカウンセリング

      多くの医院で行っている初診カウンセリングや治療...

      借り物の信用

      皆さんの医院に日々お越しになられる患者さん。 今...

      残すところは空撮だな

      気づけば今年も残すところ一ヶ月少々・・・。 月並...

      はたをらくにする人 自分がらくをする人

      “今よりも良くなること”を生み出すことは仕事にお...

      タグ