スタッフマネジメント

安定とは何か〜人事評価制度の構築〜

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      ここ数年、力を入れて取り組んでいることの1つに「人事評価制度」があります。
      スタッフ個々の医院への貢献度を見える化し、給与や賞与に反映していく仕組みを作ることです。

      この仕組みづくりに取り組みたいと考えた理由は、一言で言えば“透明性”です。
      透明にしたいことは「医院から何を求められているか?」という“仕事内容”と「給与や賞与がどのように決まっていくか?」という“賃金の仕組み”の2点です。

      この2点が透明化されれば、スタッフ個々は「何を頑張れば評価されるか?」を分かった上で仕事に臨むことができます
      この「何を頑張れば評価されるか?」を明確に答えられる人は意外に少なく、日々の仕事を何となくこなしている人もいれば、頑張ってはいるけれど、取り組んでいることが医院から望まれていない場合は「こんなに頑張ったのに評価されない」という残念な結果になってしまいます。

      本来仕事とは「貢献=給与、賞与」であるべきですが、まだまだ多くの医院では、決まった時期にスタッフ一律の昇給、賞与となっています。
      それはそれで安定した収入を得ることが出来ると言えますが、逆に言えば頑張っても頑張らなくても収入は同じであり、貢献度が高い人にとっては、納得しにくい仕組みと言えます。
      結果として「頑張るだけ損」という風土になってしまうこともあります。

      “個々の貢献度合いを適切に評価したい”そこに共感いただいた院長と共に仕組みづくりを始めたのでした。

      ここまでを読んでいただくと「その仕組みがいい」と感じた方と「なんとなくイヤだな」という2つの意見に分かれるかもしれません。

      「私は絶対に高評価を得る自信がある」と自信満々な人もいれば「自分は絶対に評価されない」と不安を感じる人もいるでしょう。
      “安定”を考えれば一律の昇給、賞与の方が勤める人にとっては良さそうにも見えます。

      一方で“安定とは何か?”を医院側の立場で考えてみます。
      スタッフの皆さんに安定的に給与や賞与を支払い続けるために、医院は常に新しい患者さんにお越しいただき、既存の患者さんがメインテナンスで通い続けてくださる医院を作っていかなければなりません。

      例えば、利用している美容院が新しいヘアスタイルの習得を怠っていたり、年々古くなる設備や家具、壁紙などを全く変えないとすると、皆さんは利用し続けるでしょうか?
      つまり“安定”とは“変化”とセットであり、時代や顧客のニーズに合わせて変化させることで初めて安定した収入を得ることができるのも事実です。

      今回は収入にフォーカスを当てて話を構成していますが、もちろんそれが全てではありません。
      仕事での悩み(人間関係含む)の多くは、仕事ができるようになればなるほど減っていきます。
      仕事ができるとは、医院から求められていることで結果を出すこと言え、やはりそこに集約されます。
      そんな背景があっての人事評価制度、構築は簡単ではありませんが、医院に合わせたペースで今後も取り組んでいきます。


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