先日、こんなタクシーの運転手さんに出会いました。
その日の訪問先の院長との遅めの夕食を終え、タクシー乗場に出向くと、既に5組ほどの方々がタクシー待 ちをしていました。
並ぶことが苦手な私は、その列には並ばず、通りを流しているタクシーを拾おうと、横断歩道を渡りました。すると、横断歩道を渡りきったところに “運よく” 空車のタクシーを見つけることが出来ました。
「ラッキー!」
ということで乗車。
事務所までの10分ほどの道のりでしたが、その車中で、私は運転手さんに、こんな質問を投げかけてみました。
「今はタクシー業界も厳しいようですが、運転手さんは何か工夫されている事はありますか?」
「もちろん、工夫していますよ。工夫しなければやっていけませんからね。例えば、今、お客さんを拾うことが出来たのも、 その工夫の一つがあったからなんです。」
「と言いますと?」
「私は横断歩道を横切る際には、必ず全ての歩行者を先に渡らせます。そうするとお客さんのように、手を挙げてくれる方もいるものです。あと、人の行動パターンも多く記憶していますね。例えば、あるお客さんは毎日、朝の8 時40 分に 必ずこの場所でタクシー待ちをしているとか、このビルに入っているあの会社は何時に終わるとか・・・。人の行動パタ ーンというのは大きく変わらないものですから。なので私の場合、何度も同じお客さんを乗せることが多いですね。」
この運転手さんは、世の中が不況でも大きな売上の低下はなく、安定的に収入を得ているとの事。
タクシーの運転手さんの中でも、この運転手さんのように、工夫を重ねながら車を走らせている方もい れば、何も考えずに車を走らせている人もいるでしょう。
“上手くいっている人は上手くいっている理由が必ずある”
もので、偶然ではないことが分かります。
私がこの運転手さんのタクシーに乗ったのも、“偶然”ではなく“必然”だなと感じています。
歯科医院のスタッフさんの中にも、“仕事が上手くいっている人”とそうでない人が存在しますが、上手くいっている人に言える共通点として、“上手くいくための工夫”を必ず重ねていると言えます。
皆さんの周りにいる“上手くいっている人”。それを偶然や運と捉えず、一度じっくりと研究してみてるのもありですね。