心理学・NLP

悩みの特典

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      周りの人から見ると「どうしてだろう?」と感じる行動も、
      本人からしてみると意識的に時には無意識的にそうする “意図” があります。



      例えば

      “悩む”

      という行動もその一つです。


      日頃「~ができない」「~で困っている」といった悩みの相談に携わることが多くあります。

      もちろん、その時は「~したらどうだろう?」「~という方法もありますよね」
      とその解決策について共に考えます。




      しかし、解決策をいくつ提示したとしても、かえってくる言葉は

      「でも」「しかし」「とは言っても」という

      “出来ない理由” であることも少なくありません。



      どうすればこの悩みから抜け出せるか?という相談だったはずなのに、
      気付けばその張本人が “悩みを解決することを拒み”
      さらに “新しい悩み” をせっせと作り出しているようにさえ見えます。



      経営コンサルタントの前田出氏が「人は悩むと2つの特典がもらえる」と言っています。


      1つは “決断しなくて良い” です。

      深刻に悩んでいる間は、その問題を解決しなくても良いからです。
      悩むのをやめる時は問題の解決を本気ですると決断する時、とのこと。




      2つ目は “同情してもらえる” です。

      悩めば「どうしたの?大丈夫?」と声をかけてもらえます。
      悩みが解決してしまうと同情してもらえなくなるので、悩みを作り続けます。



      この2つの特典があるから人はなかなか悩みから抜け出すことができない。


      この「悩みの特典」のように、一見ネガティブな行動であったとしても、
      そこには自分にとって何らかのプラスの効果を得る意図や目的があると言われています。



      これをNLP(神経言語プログラミング)では「肯定的意図」といいます。



      皆さんはこれまでの人生の中で “やめたいのにやってしまう” という経験はありますか?



      下記はよくありがちな “やめたいのにやってしまう” 事例ですが、



      「お酒に弱いのに飲み過ぎてしまう」
      →早く眠ることができる、リラックスできる



      「禁煙したいのにタバコを吸ってしまう」
      →心を落ち着かせる、太りたくない



      「ダイエットしたいのに食べてしまう」
      →体力回復、食べ物がもったいない



      という肯定的意図を見ることができます。



      そう考えると冒頭の「どうしてだろう?」
      と理解できない相手への向き合い方にも可能性が生まれてきます。




      「治療途中で中断してしまう患者さん」

      「プラークだらけなのに歯みがきをしない患者さん」

      「いつも上司や先輩に反抗ばかりしている○○さん」

      「頻繁に遅刻してくる△△さん」など、



      これらの背景にある肯定的意図は何でしょうか?

      それを一瞬でも想像してみることが相手への理解を深め、
      信頼関係を築くことに繋がっていくかもしれませんね。




      それにしても・・・人間の感情とはほんとややこしい(笑)


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