先日、読んだ本の中に「幸福度」という尺度が出ていました。
以下の4つですが、皆さんが考える「幸福」に近いのはどれですか?
①好きな人と愛し合い、その人と家庭を築く
②独身なら、好きな家族や友達に囲まれて暮らす
③好きな仕事をして、多くの人から感謝されたり 褒められたりする
④好きな洋服を着て、好きなものを食べ、 人生を楽しむ
正解は人によって違いますが、4つに共通しているキーワード、それは「好き」という言葉です。
つまり、私たちが「幸福」を感じるには「好き=自分で決めることができる」ことがその条件のようです。
私たちが住む現在の日本は基本的に自分の「好き」を選択できる国です。
好きな仕事をし、好きな趣味を持ち、好きな相手と結婚できます。
逆に言えば「イヤなことをしない」選択もできます。
イヤな仕事はしない、イヤな勉強はしない、イヤな人付き合いはしない、などです。
この「自分の価値観」を最優先に考えている人が年々増えてきているように感じています。
例えば、退職を決めた、あるいは考えている人にその理由をたずねると、
「前からやりたかった○○の道に進みたい」とか、
入社して数ヶ月で「結婚することになりました」「妊娠しました」と、
自分の好き(やりたいこと)に忠実に従った決定を聞くことがあります。
本人の視点だけで見ると、幸せの条件である「好き」に則した考え方ですね。
自分のことは自分で決めるという姿勢は素晴らしいことですが、
同時に考えなければならないことは、私たちは一人で生きている訳ではない、ということです。
突然の退職で院長が思い描いていた計画が崩れるかもしれません。
あなたに会うことが楽しみでメインテナンスに通ってこられている患者さんの通院が途絶えてしまうかもしれません。
あなたを立派な歯科衛生士に育てることにエネルギーを注いできた先輩の目標が道半ばで途絶えてしまうかもしれません。
つまり、自分の「好き」は、他人の「好き」にも関係している、ということです。
「そんなこと言い出したらキリがないじゃない!」とお感じの方もいるかもしれませんが、
自分の好きを大切にしてもらうには、他人の好きも尊重しなければ成り立たないのも事実です。
仕事に限らず、私たちが好きなことが出来る背景には必ずと言っていいほど、誰かの協力があります。
自分の「好き」を大切にしてもらえる人間関係作りとは何か?が大切ですね。