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段取り八分は本当に大切というお話

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      「段取り八分」
      事前の準備がいかに重要かを表したもので、段取りをしっかりとしておけば、その仕事は八割完了したも同然であるという意味。


      これは正にその通りで、ぶっつけ本番では望む結果が出ないことも多く、私自身もそれで何度失敗したか数知れず・・・。

      営業マンだった頃はその失敗を教訓に、じっくり時間をかけて資料を作り、お客様の所へ向かう車中でこれから話す内容を一人リハーサルで喋ってみたりという準備をするようになった。これをするとしないでは成約率が全く違うからです。

      これは業種に関わらず、仕事全般に言えること。
      歯科の世界で言えば、例えばアシスタントワーク。今日予定している処置の準備をするのは当然として、途中で急遽予定外の処置を行うことも想定した準備をしておくと、実際にそれが起こった時に慌てることなく対応でき、時間効率もあがります。そして何よりも「デキル人」として周りから評価されます。


      治療計画や補綴説明などの“カウンセリング”も準備をどれだけ行っているかで結果が変わります。
      伝えたい内容に適したツールや話すリハーサル、そしてカウンセリングルームの整頓も大切な準備。パソコンのモニターが指紋だらけだったり、テーブルの上に他の患者さんのカルテが積まれているという状態の中でどれだけ分かりやすい話をしても頭に入ってこない人も多い。


      また、デンタルショックやアナフィラキシーショック、誤飲、誤嚥など、診療時の緊急事態への備えや、火災や地震といった自然災害への準備もありますね。

      これら緊急時の対応手順を“マニュアル”として整えておられる医院はありますが、その手順を“実際にやってみる”ところまで行っている医院は意外に少ないようです。

      例えば、緊急時には“大きな声を出して知らせよう”とマニュアルに記されていたとしても、実際に大きな声を出す訓練まではしていない・・・。
      日常の中で大きな声を出すことって実は多くはありません。普段出していない声はいざという時にも出ないものです。
      だから朝礼やミーティングの中で大きな声を出してみる。時間で言えば数分だが、その数分が自分や仲間、そして患者さんを救うことになるかもしれません。




      また、医院によっては、地元の消防署に依頼して、定期的に避難訓練を行っている医院もあります(地域によるかもしれませんが、広島では無料で行ってくれます)。

      思い返すと、子どもの頃は“やってみる”が主語になっていたのが、大人になると失敗への恐れからか、やってみることからどんどん遠ざかっていることがありますよね。

      生きてきた長さと比例して失敗の知識も増え、心配なことがあるとすぐ止めてしまう。

      経験は学びだが、その学びは止まる知恵ではなく前に進むためにに使いたいものです。


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