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ほめる言葉と指摘する言葉

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      今の日本は「超高齢社会」と言われていますが、これを“時間”の観点で見た時、
      高齢者が増えれば増えるほど、長生きできるとはいえ“平均余命(あと何年生きることができるか)”
      が少ない人が増えると言えます。


      そんな背景を考えたとき、人々が求めるものは、時間価値を高めてくれるものです。
      つまり、その物やサービスを使うことによって時間が短縮(節約)できたり、
      有意義な時間が生み出されるものへの需要が高まるということです。




      では、歯科医院で提供しているものやサービスは、
      患者さんにどのような時間価値を生み出しているでしょうか?




      例えば
      「通常ならば3回通わなければ治らない治療を最新の機材を使うことで1回で終わらせることが出来ます」
      これは短縮という時間価値を生み出しています。


      「定期的にプロフェッショナルケアに通っていただくことで、末永く食事を楽しむことが出来ます」や
      「ここでしっかりと時間をかけて治療しておく事で、お口のコンプレックスが解消されますよ」
      これらは有意義な時間が生み出されるという価値ですね。




      このように、歯科が提供していることは、患者さんの時間価値を高めることに大きく関係していることが分かります。



      皆さんの医院では患者さんにこの事実を伝えられていますか?

      「この歯はこう治療します」
      「メインテナンスを受けましょう」

      といったように“手段”のみの表現で終わっているとその価値が伝わりません。
      これはとってももったいないことです。




      高齢化によって“時間”への“需要”が高まる訳ですが、
      講演家としても有名な「斎藤一人さん」がこの“需要”について、
      次のようなことを言われています。




      日本って国は、ほめる人がすごく少ないんだよ。ほめられたくて努力している人が山ほどいるのに、ほめる人が少ない。

      この世には、需要と供給があって商品でも何でも、需要が多くて、供給が少ないものは希少価値が高い。

      だから、ほめる人になる。

      もの凄く貴重だから、みんなから好かれて、仕事も上手く行く。



      そう言われると、日々の訪問の中で、
      ほめる言葉よりも注意や欠点を指摘する言葉を聞くことのほうが多いように感じます。


      もちろん仕事ですので、患者さんや医院の不利益となることは注意や指摘をしなければならない場面もあると思いますが、
      それ以上に価値を見出すといった、ほめる材料を探しているか?が重要なのでしょう。




      お皿が欠けていたらすぐに気づきます。ほんと“欠点を見つけるのは簡単”ですね。



      日本人はほめるのが苦手と聞いたことがあります。
      ほめるは“ほめられる人もほめる人も双方に笑顔をもたらすことができます”。


      需要があるからという訳ではありませんが、
      “ほめ上手”を目標に、相手の良いところを見つける名人になりたいものですね。


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