ひとに聞く

2020.05.03

現在の新型コロナウイルス感染症の広がりを受け、心配な気持ちを抱えながら診療に当たっている方も多いと思います。

 

不要不急の外出は控えるように・・・と言われても生活のための仕事であれば出かけなければなりませんし、患者さんにとっても “歯が痛い” のであれば、それは必要緊急な出来事です。人それぞれ状況も価値観も違い、ほんと難しいことです・・・。

 

このコロナウイルスは、世界的大流行を表す

「pandemic(パンデミック)」

である同時に

「infodemic(インフォデミック)」

とも言われています。

 

インフォデミックとは、

「正しい情報と不確かな情報が混じり合い、人々の不安や恐怖をあおる形で増幅・拡散され、信頼すべき情報が見つけにくくなるある種の混乱状態」とのこと。

SNSの発達により、私たちはいつでもどこでも情報にアクセスできますが、時に間違った情報が拡散されてしまうリスクもあり、短い期間であっという間に世界がパニックに陥ってしまったのは、SNS社会の現代だからこそと言えるのでしょう。

 

では、それを拡散した本人はそれを “間違った情報” だと知っていたかというと、そのほとんどは “正しい情報” だと思っていたはずです。

ひと昔前は何かを調べる手段は、辞書であったり図書館であったり、見識者に質問するといったものでしたが、今はスマフォを取り出して “検索窓に質問を入力” すれば、答えのリストがザ~っと並んでくれます。

そのリストの中から “答えを選ぶ” 訳ですが、その選び方はかなり偏ってしまいがちですよね。

ネットでの検索は “自分が正しいと思っていることを証明してくれそうなもの” を選んでしまうからです。

 

例えば、今回のコロナウイルスについても、

“コロナウイルスは怖い!” と信じていれば、それを証明してくれる情報ばかりが目に入ってきます。

 

逆に

“そこまで恐れるものではない!”と信じていれば「コロナウイルスは怖くない」という情報ばかりをクリックします。

そうやって偏った情報ばかりが自分の中に蓄積されていき、蓄積されることで更にそれを信じるというループに入っていきます。

 

この偏りを防ぐためには、まずは “逆も調べてみる” ことが大切ですね。

特に今回のような重大な出来事の場合はインフォデミックに陥らないためにも大切なことです。

 

そしてもうひとつ、これが特に大切だと思うのです。

 

“人に聞く” です。

 

ネット検索の場合は検索結果の中から自分で見たい情報にアクセスしますが、人に聞いて返ってくる答えは自分ではコントロールできません。

つまり、自分の価値観にはない、想像もしなかった答えや考え方に出会える可能性が高いということです。

 

人間関係においては、常に自分の答えを肯定してくれる人と話した方が心地よいものですが、自分の中にはない考えを持った人との接点を持っておくのも偏り人間にならないために大切なことだと思っています。

これが私が “異業種の人との接点” をおススメしている理由です。

さあ、歯科のことを建築家、花屋さん、公務員などに相談してみましょう!