「楽」と「楽しい」

2021.04.15

「負担が大きい」「負担が増える」
日々、様々な人と接する中で頻繁に聞く言葉です。


負担という言葉は「負」という漢字であるからか、どこかネガティブな感覚を受けますね。

同時にその言葉の背景には「楽をしたい」という思いも垣間見えます。


先日、ある本を読んでいたとき、こんな一文を目にしました。


「楽」と「楽しい」は、正反対である。

楽と楽しいは同じ「楽」という漢字で表しますが「楽」とは苦労しないで
出来るだけ簡単に何かを手に入れたい、努力はしたくないということで、
出来るだけやりたくないことに使われることが多い言葉。

一方、「楽しい」は例えそこにしんどさがあったとしてもやりたいこと、
続けていきたいことであることが多い。


なるほど・・・。

私は写真を撮るのが好きですが、自分が納得する写真を撮れる域に至るプロセスは
決して「楽」ではありません。

むしろ撮れば撮るほどイメージ通りに撮れない自分と向き合うことになり
苦しさすら感じることもあります。


それでも「楽しい」んですね。


これは仕事にも当てはまることで「楽しく」仕事をしている人に共通しているのは

「楽」をしようとは思っていない点です。


崩壊した口腔内を立て直す、意識の低い患者さんのモチベーションを上げる、

症例発表のスライドをまとめる、など、それをやり遂げたときや、
患者さんに喜んでいただいたときに、きっと「楽しい」という感情を抱いていると思います。

そこに必要となる知識や技術を得たり、患者さんの意識が変わるまでのプロセスは
きっと「楽」とは正反対だったはずです。


正反対であるということは

「楽」を求めれば求めるほど「楽しい」はどんどん遠ざかっていき、
仕事は益々苦痛となり「もうしんどい・・楽をしたい」
という気持ちがさらに大きくなっていきます。 もう負のサイクルです。


これはスタッフ教育にも同じことが言えます。

育てることよりも、辞めさせないことが優先され、
本人がしんどそうであれば練習量を減らし、本も読まなくてもいい、
残業なんて絶対にさせないなど、どんどん負担を減らし、
できるだけ「楽」をさせてあげようとする場面を何度も目にしてきました
(もちろんブラック企業といわれるようなやり方は言うまでもなくアウトです)。


皆さんがされている医療分野は「楽」をしながら

「楽しい」を感じられるような誰でもできる簡単な仕事ではないはずです。


人を育てる立場の人が絶対に見失ってしまってはいけないのは

「楽」から「楽しい」を見出そうとすることではなく
「仕事の成果」が「楽しい」を創り出すという事実です。


そして「苦労をしてでも楽しいを手に入れたい」

と思える職業、職場、人間関係はその土台として欠かせない要素ですね。

 

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